24 海を渡る

24 海を渡るに勝つ

韓国に行くには、飛行機または船です。

海を渡らなければなりません。

韓国の方も、日本に来るには、飛行機または船です。

海を渡らなければなりません。

甘えちゃうんです。

その甘えが、つらいんです。甘えたくない。

第一、インバウンドで、難波高島屋百貨店のタクシー乗り場には、多くの中国人と韓国人が来られます。

在日韓国人として、韓国から中国からどちらかわかります。

イタリア人とフランス人は、言葉でわかります。

ブラジル人とアルゼンチン人とチリ人では、わかりません。

アメリカ人とイギリス人とオーストラリア人もわかるようでわからないです。

若い男性二人と女性一人が、乗って来られました。

ブラジル人かスペイン人かメキシコ人かわからないです。言葉が、スペイン語?

走っている途中、突然、ペラペラチャラチャラしゃべっていたチャラ男性が、

「Do you Japanese?」

と、話しかけてきました。

こちらは、真剣に運転中です。

「No. I'm Korean」

英語で、答えました。

「I was born in China」

なんだ?

I was born to love you

ボーンインチャイナ

I was born in the U.S.A

ボーンインザユーエスエー

ええ?

まいっちゃったなあ。

日本人じゃないって、ばれていたんだ。

丸出し丸見えお見通し。逃げも隠れもできません。

私は、在日韓国人です。

停まって、振り返る。

南米チャラ男が、先に言いました。

「がんばってください。バイバイ」

日本語ペラペラだ。

先に言われてしまった。

在日韓国人って、遅れているんだ。

まだ、ハングル検定4級のままです。

日本人は、もっとお見通しなんだ。

海の向こうの韓国人もお見通しなんだ。