シナリオ PART13

フェラーリ通り過ぎる。

47 辰巳蛇蔵の賃貸マンション

テレビで韓国ドラマしている。

妻の三湖と赤ちゃんの修渡が、食事している。

三湖が、スプーンで修渡に、ご飯食べさせる。

48 千日前

朴運転手のタクシーに、辰巳和仁男先代社長と愛人の金百合子が、乗り込んで来る。

辰巳和仁男「ちょうど良かった。待ってたんだよ。新大阪、急いで行ってくれ」

辰巳蛇蔵「おじいちゃん」

辰巳和仁男「何してんだ?」

辰巳蛇蔵「おじいちゃんこそ、何してるんだ」

朴「新幹線でしょうか?」

辰巳和仁男「新幹線。急いで。ばあちゃんには、内緒」

和仁男、唇に人差し指当てる。

愛人の金百合子も唇に人差し指当てる。

朴「急いでられるんですね」

和仁男「急いでる」

蛇蔵「ばあちゃんに言ってやろう」

和仁男「仕事だ。出張だ」

和仁男、財布から、1万円札5枚出して、助手席の蛇蔵に渡す。

朴「急いでられるんですね」

和仁男「急いでる。お願い新幹線」

朴「わかりました」

アクセル全開。

フェラーリ登場。

朴「今は、忙しいです」

飛ばして飛ばして車全部ゴボウ抜き

走って走って走れタクシー。

本領発揮。

辰巳蛇蔵「当たる」

間一髪ハンドル切る。

これぞ、プロドライバーの運転だ。

そこどけそこどけタクシーが通る。

そこどけそこどけタクシーが通る。

飛ばせタクシー。

辰巳和仁男先代社長、目を伏せている。

49 四つ橋線北上

大渋滞。

急カーブ。細い道を北上。

50 中之島

橋越え空飛ぶ。

51 北新地

昼の飲屋街。ぶっ飛ばして行く。

52 新御堂筋北上

淀川越え。

猛スピード。

53 新大阪駅

到着。

金百合子「あああ。目が回る」

辰巳和仁男「やっと、着きましたか。間に合った」

朴「ありがとうございました」

二人降りる。

金百合子「くそタクシー」

金百合子、後部座席ドアを両腕で、力一杯閉める。

ドーン。

朴「あっ」

蛇蔵「あっ」

54 新幹線ホーム

辰巳和仁男と金百合子、階段を上がる。

二人、新幹線に乗って席に着く。

55 百貨店

辰巳和仁男先代社長の妻樹里が、一人、お茶を買っている。

56 百貨店前タクシー乗り場

先代社長の妻樹里が、朴と蛇蔵のタクシーの乗り込む。

走り去る。

樹里の笑い声。

樹里「ほっほっほっほっほ」