シナリオ PART19

77 浜寺公園駅前 夜

大雨。車のライト。

レッカー車が、田んぼに右後輪を落としている朴タクシーを釣り上げている。

78 国道26号線バイパス

夜。大雨。

レッカー車が、朴タクシーを釣って走る。

79 辰巳白馬タクシー会社前

夜。雨。

朴タクシーを釣ったレッカー車が、入って来る。

主任の声「地下室行って」

80 地下室への階段

暗闇。

朴一根、恐る恐る階段降りる。

滑る。

下層階段まで、引っくり返って落ちる。

81 地下室のドア

恐る恐るドア開く。

地下室内を覗く朴。

82 地下室内

山崎功主任が、机に座って、始末書文言を書いている。

走るボールペンの音。

朴「失礼します」

山崎主任、答えず、始末書文言を書いている。

走るボールペンの音。

朴、立って見ている。

山崎主任、ボールペン置く。

朴に、指合図。座れ。

山崎主任「印鑑、持って来た?」

朴「はい」

山崎主任「ここと、ここと、ここ」

朴、言われたまま、始末書に印鑑押す。

山崎主任、始末書持って、外に出る。

入れ替わり、若い後藤優一主任が、入って来る。

いきなり、後藤主任、机を叩く。

バーン。過去始末書置く。

後藤主任「あなたが、書いた始末書です。何枚あるんですか?信号無視。後方不注意バック事故。ドアポン。お客様に返事しない。何も言わない。フェラーリと競争しているんですか?返事しろよ。何もかもお見通しなんだよ。ここから出さないぞ」

狭い地下室の中で、机を押し付ける。

朴、跳ねのけるが、殴り合いヘッドロック四方固めの応酬となる。

机と電灯が、引っくり返って飛ぶ。

山崎主任、入って来て二人を止めるが、離れない。

二人、力強く四方固めしている。離れない。

83 会社事務所1階 朝

晴れ。

全員起立。朝礼。

辰巳社長「おはようございます」