シナリオ PART27

127 朴の自宅前 朝
         朴一根、出勤。
朴「俺は、一生使い走りだ」
        自転車に乗る。
        谷川静雅鬼看護師登場。
谷川静雅鬼看護師「おはようございます。行ってらっしゃい」
朴「おはようございます」
谷川静雅鬼看護師「気を付けて」
      家から、朴山九出て来る。
山九「行ってらっしゃい」
朴一根「行って来ます」
山九「どちら様ですか?」
谷川静雅鬼看護師「おはようございます」
山九「どちら様でしょうか?」
朴一根「信号待ち。してはるから、待ったって」
山九「何が、信号待ちや。会社出勤の邪魔しないでください」
朴一根「鬼が、信号待ちしている」
山九「熊が、信号待ちしてるんだろう」
谷川静雅鬼看護師「おかしい。鬼と熊の信号待ち」
朴一根「する訳ないだろう」
山九「してるんだって」
朴一根「行って来ます」
谷川静雅鬼看護師「行ってらっしゃい」
       笑う。
山九「行ってらっしゃい」
       笑う。
朴一根「笑うが、鬼」
       笑う。

128 淀川豊里大橋駐車場
        昼。晴れ。
        朴一根、川の流れを見ている。
        ポンポン運搬船が、行く。
若い女の声「おっさん、川見とる」

129中央卸売市場  夜明け
       マリア・ブロンズ登場。
       ねじり鉢巻き姿。
マリア「いらっしゃい。いらっしゃい。いらっしゃい」

130   朴タクシー
        マリア・ブロンズ乗客。
        マリアが、運転している朴一根に、後部座席から質問する。
        中央卸売市場に到着。
マリア「あなたは、日本人ですか?」
朴一根「アイアムコリアン」
マリア「あなたは、日本人ですか?」
朴一根「アイアムコリアン」
マリア「日本語で言ってください」
朴一根「日本人じゃない。韓国人です」
マリア「私は、日本生まれのフランス人です」
朴一根「フランス人?」
マリア「そう。フランス」
       朴一根、スマートフォンを取り出す。
朴一根「これ知ってますか?」
      スマートフォンのスイッチオン。
      フランス語のイムジン河の歌が、流れる。
      マリア、手を振る。
マリア「がんばって」
朴一根「コマッタレブー」