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清、図面の下段に、書かれてある金額を見る。
「2400万円」
清N「払えない」
クレジット「第二回目」
お膳に向かっている二人。居間に、竜子。いつもの通り。
妙子、眼鏡に派手な服。
目を閉じている清。
清N「今日こそは、図面違うと言わなくちゃ」
妙子「ここに印鑑付いてください」
居間で、竜子が、寝ている。
清N「目が開けられない。若い女」
妙子N「前金100万円。印鑑押せ。眠狂四郎」
清N「印鑑前に出っ張り部屋」
竜子、起きている。
妙子「朱肉」
妙子、鞄の中探す。
清、頑張って、薄ら左目を開く。
妙子 「朱肉」
妙子、鞄の中から、朱肉取り出す。
清、薄ら右目を開く。
妙子「朱肉」
妙子、朱肉を、お膳の上に置く。
清、頑張って、両目開く。
妙子「こちらです」
妙子N「前金。押せ」
妙子、 図面の名前と印鑑の欄を、指差す。
派手なマニュキュア。
清が、図面一階に、赤マジックで、西側出っ張り部屋を、
書き加える。
妙子N「何するの?」
清「ここに、部屋を足してほしんです」
妙子と清が、初めて、目と目がぶつかり合う。
居間にいる竜子、一瞬、振り返る。