シナリオ PART24

107   御堂筋淀屋橋
        朴タクシー、年配の女性客乗車走る。
        朴、右手小指に包帯している。
年配女性客「次男の嫁が、怖い。長男の嫁は、優しいんです。次男の嫁が、怖い。逆らう。何を言っても逆らう。反対する。押し付ける。命令してくる。ごり押し。言い訳許さない。弁が立つ。誰も逆らえない。長男に跡継いでもらいたいんだけど」
     朴、運転しながら話す。
朴「奥さん、長男さんと次男さんが、居られるんでしょう?」
年配女性客「ええ」
朴「跡を継ぐのは、次男が、跡を継ぐんです。長男は、継がないんです。次男が、跡を継ぐんです」
年配女性客「人の話を聞かないの。今から会うんだけど、
怖い」
朴「跡を継ぐのは、次男だから、次男の嫁を大事にしなくちゃ」

108   百貨店京料理
        年配女性客夫婦。長男夫婦と男の子。次男夫婦と男の子と女の子。若い三男。
次男嫁演説「お母様は、お姉様といっしょに暮らしてもらいます。よろしいですね。私は、いっしょに暮らすことはできません。お姉様、よろしいですね」
長男嫁「別に」
年配女性客「そうなの?」

109  御堂筋
       朴タクシーと年配女性客。
朴「のぞみをかなえるには、
東の方角のチョイ下に行けば、臨みが叶う。そこの方位学の名前が、臨と言って臨みを叶える場所になってます。臨みを叶える。臨の方角」
年配女性客「あ、そう」
朴「そうです」

110   会社点呼場   朝
         時計午前8時30分。
         タクシー出庫。
         朴が、一人タクシーの中で、目に白タオル当てて眠っている。
大場係長「お疲れのようですね」
        朴、白タオル取って起き上がる。
朴「小指捻挫しました」
        右小指包帯を見せる。
        大場係長、名刺見せる。
大場係長「ここの接骨医院、よく治すらしいですよ」
朴「接骨医院ですか?」
大場係長「立派な接骨医院らしいよ」
朴「それじゃ、行ってみます。ありがとうございます」
      朴、右小指包帯を、大場係長に見せる。
      大場係長、居ない。