1-4 展示場を後にして
予約していた建築会社支店へ 向かっています。
気分は、忠臣蔵で討ち入り根性なく、
街中で肩触れた触れないで喧嘩するおじさん。
最初から、向かう支店だけれど、
景気付け
カッコ付け
目利き付け
ドライブの話ネタ。
冷やかしは、終わりです。
A建築会社の営業担当者Aは、
私を一目見て、ずっとノートパソコン見ています。
客の懐具合を探っているのか？
あるない
持っている持ってない
出す出さない
「古家建っているので、解体して、3階建て新築建てたいんです。
1階八畳間ともう一部屋作って、勝手口も作ります。
階段は、くるくる回る階段で、
2階ペニンシュラキッチン、
3階3部屋で、
トイレは、1階と2階の二つ。
1階のもう一つの部屋に流し台と水道。
「給湯コンロは、電気とガスどちらがよろしいでしょうか」
「IHですか？」
初対面で、もう決めるのか？
決定か
決まりか
決まってるのか
初対面で決定。
Aさん、頑張ってくださいね。
安く
安く
安く
この建築会社に決定だ。
これから始まる担当者Aとの泥沼の闘いのはじまりです。
「給湯器ガス使ってたんで、 ガスがいいですね」
カチカチカチカチカチカチ
ノートパソコン入力の音。
建築会社は、こんな感じなのか？
病院の胃カメラ検査の説明は、手取り足取り話してくれます。
建築会社は、何もなし。
話してわかりますか？
そう言われれば、返す言葉が御座いません。
担当者Aのパソコン入力を待っています。
「長方形じゃなくて、もう一部屋が、出っ張っている形にして勝手ドア付けます」
カチカチカチカチカチカチ
「おばあさんがいるので1階八畳間」
カチカチカチカチカチカチ
「階段は、回って」
カチカチカチカチカチカチ
全部、こちらの言い分を聞こえていないのか？
聞かない振りをしているのか？
「ローンじゃなくて現金払いでお願いします」
「あなたの金じゃない」
空耳か？
なんかつぶやいたなあ。
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