4-2
妙子「さっそく前金振込んでいただきありがとうございます。
変更契約書です。 こちらにも訂正印お願いします」
竜子が、お茶を持って来る。
竜子「どうぞ」
妙子「いい家できますからね」
竜子「よろしくお願いします」
竜子、頭下げる。
竜子、隣の居間のいつものテレビ前にすわって、
目を瞑っている。
竜子、目を開ける。
清「ばあちゃん、帰った」
竜子、玄関に向かって、
塩巻く。
竜子「塩巻き。蹴ったっクソ悪い」
清「何?」
竜子「あんな詐欺師、もう家の中に、入れたらあかん」
清「えっ?」
竜子「家も何もかも、根こそぎ持って行かれるで」
清「前金収めた」
竜子「いくら?」
清「100万円」
竜子「返してもらい」
清「このボロボロ50年でええんか?」
竜子「あの女は、おまえの何や?」
清「建築屋」
竜子「返してもらいな」
清「返してくれるか」
竜子「私言うわ」
清「頼む」
竜子「やめとけ」
清「50年や進めな。100辺言ってもわからんな」
竜子「わからん」
清「六畳間が八畳間になるで」
竜子「うるせえ。バカ野郎」
46 メタバース内
六畳間が、八畳間に変わる。
竜子、後ずさりする。
竜子「トイレどこ?」
竜子、首振って探す。
竜子、廊下に消える。
47 竜子の家 1階居間 深夜
暗闇。
竜子一人寝ている。目が開く。
起き上がり、トイレに行く。
48 竜子の家1階トイレ前 深夜
竜子、トイレ電球スイッチ押す
電球光る。
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