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妙子「玄関どうされますか?」
妙子N「こっち見ろ」
清 N「こんな近くで、女性を見るのは、何年ぶりだろう。
娘以来。座頭市。眠狂四郎円月殺法。名セリフ。おまえの操が、ほしい。
ぶん殴られるぞ」
妙子N「貴志、出せ」
隣の居間
いつもの通り、竜子が、昼寝している。
薄目開く。
二人の話を聞いている。
妙子「図面、見られてます?」
妙子N「目を開けろ。どこ見ているんだ。演技して」
清、目を閉じたまま、うなずく。
清N「開けろと言われても、今じゃ遅すぎた。
見たところで、分かるわけないだろう。
金の成る家を作ってくれ。
西側、出っ張り部屋。
あんた、プロの建築家で、知らないだろう。
西側に、出っ張った部屋を作ると金に困らない。
お金に不自由しない。
本当か?知らない。今回、実験してみよう」
隣の居間
竜子が、寝ながら天井見ている。
妙子「3階建てですよね?」
妙子N「こちらが、設定してくれと待っている」
清N「この図面じゃ出っ張り部屋がない。変更してもらわなくちゃ」
妙子N「営業の基本、お客様のお望み以上のサービスの提供。それが、値段高くても、
相談判断決断は、お客様自由」
清、図面見る。
清N「神様、やっと見えました。この図面は、出っ張り部屋がありません。出っ張り部屋を作ります」
隣の居間。
竜子、座り直して、ウインクする。
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