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妙子が、破れた図面の上を測る。
妙子「1階、西に出っ張った部屋が、台所になります。。お風呂。脱衣場。1階に2階にトイレ。
2階キッチンLDK。3階6畳4畳半4畳半三つの部屋とベランダになります」
竜子「いいなあ。テレビここ。冷蔵庫ここ」
妙子「いいでしょう」
竜子「お値段は?」
妙子「こちらです」
竜子「いいお値段書いてはるわ。帰ってくれるか」
清「契約してるんやで」
竜子「破ってるんやん」
清「前、進まな」
竜子「当たり前や。目覚まし。いい夢見さしてくれてありがとう」
竜子、妙子に頭下げる。
竜子「帰って。来るな」
妙子「そういわれましても、契約は成立しています」
竜子「帰れ」
竜子、妙子のピンク色の髪をつかみ、引きずり回す。
清「やめな。やめろ」
竜子、妙子の髪をつかんだまま、玄関に出る。
68 竜子の家の玄関前道路 晴れ
竜子が、妙子の髪をつかんだまま、道路に出て来る。
スナックビル2階の窓から女たちが、見ている。
小学生たちが、近づいて来る。
女子小学生A「おばちゃん、どうしたの?」
清「やめろ」
竜子、妙子を、スナックビルゴミボックスに入れて、
ゴミボックス扉の鍵締める。
竜子「ここは、私が、守ってきた私の土地や。私の家や。誰にも手渡さない。よく覚えておけ」
竜子、仁王立ち。
小学生たち、拍手する。
女子小学生B「かっこいい」