5-4

5-4

妙子が、破れた図面の上を測る。

妙子「1階、西に出っ張った部屋が、台所になります。。お風呂。脱衣場。1階に2階にトイレ。

2階キッチンLDK。3階6畳4畳半4畳半三つの部屋とベランダになります」

竜子「いいなあ。テレビここ。冷蔵庫ここ」

妙子「いいでしょう」

竜子「お値段は?」

妙子「こちらです」

竜子「いいお値段書いてはるわ。帰ってくれるか」

清「契約してるんやで」

竜子「破ってるんやん」

清「前、進まな」

竜子「当たり前や。目覚まし。いい夢見さしてくれてありがとう」

竜子、妙子に頭下げる。

竜子「帰って。来るな」

妙子「そういわれましても、契約は成立しています」

竜子「帰れ」

竜子、妙子のピンク色の髪をつかみ、引きずり回す。

清「やめな。やめろ」

竜子、妙子の髪をつかんだまま、玄関に出る。

68 竜子の家の玄関前道路 晴れ

竜子が、妙子の髪をつかんだまま、道路に出て来る。

スナックビル2階の窓から女たちが、見ている。

小学生たちが、近づいて来る。

女子小学生A「おばちゃん、どうしたの?」

清「やめろ」

竜子、妙子を、スナックビルゴミボックスに入れて、

ゴミボックス扉の鍵締める。

竜子「ここは、私が、守ってきた私の土地や。私の家や。誰にも手渡さない。よく覚えておけ」

竜子、仁王立ち。

小学生たち、拍手する。

女子小学生B「かっこいい」