やすし: きよし、きよし、聞いてくれよ。俺、三階建ての家を建てることにしたんだ。
きよし: えっ、本当かい？すごいなあ、やすし。どこに建てるの？
やすし: どこって、ここに建てるよ。この一畳の部屋にさ。
きよし: はあ？一畳の部屋に三階建ての家を建てるって、どういうことだい？
やすし: 簡単なことさ。まず、一階はリビングルームにするんだ。テレビとソファとテーブルを置くんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、二階は？
やすし: 二階は寝室にするんだ。ベッドとクローゼットとドレッサーを置くんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、三階は？
やすし: 三階は屋上にするんだ。バーベキューとプールとジャグジーを置くんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、一畳の部屋に全部入るのかい？
やすし: 入るに決まってるだろ。俺、計算したんだよ。一畳は1.65平方メートルだから、三階建ての家は4.95平方メートルになるんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、天井はどうなるのかい？
やすし: 天井？天井はないよ。天井は空だよ。
きよし: はあ？天井は空だって、どういうことだい？
やすし: 簡単なことさ。俺、屋根をつけないんだよ。屋根はいらないんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、雨が降ったらどうするのかい？
やすし: 雨が降ったら、傘をさすよ。傘をさせばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、風が吹いたらどうするのかい？
やすし: 風が吹いたら、風に吹かれるよ。風に吹かれればいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、隣の人に見られたらどうするのかい？
やすし: 隣の人に見られたら、挨拶するよ。挨拶すればいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、警察に捕まったらどうするのかい？
やすし: 警察に捕まったら、逃げるよ。逃げればいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、逃げ切れなかったらどうするのかい？
やすし: 逃げ切れなかったら、泣くよ。泣けばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、泣いても許してもらえなかったらどうするのかい？
やすし: 泣いても許してもらえなかったら、笑うよ。笑えばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、笑っても怒られたらどうするのかい？
やすし: 笑っても怒られたら、歌うよ。歌えばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、歌っても叩かれたらどうするのかい？
やすし: 歌っても叩かれたら、踊るよ。踊ればいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、踊っても殴られたらどうするのかい？
やすし: 踊っても殴られたら、寝るよ。寝ればいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、寝ても起こされたらどうするのかい？
やすし: 寝ても起こされたら、起きるよ。起きればいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、起きてもまた三階建ての家を建てるのかい？
やすし: そうだよ、そうだよ。俺は三階建ての家を建てるのが夢なんだよ。夢を追えばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、夢を追っても叶わなかったらどうするのかい？
やすし: 夢を追っても叶わなかったら、死ぬよ。死ねばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、死んでも天国に行けなかったらどうするのかい？
やすし: 死んでも天国に行けなかったら、地獄に行くよ。地獄に行けばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、地獄に行っても楽しくなかったらどうするのかい？
やすし: 地獄に行っても楽しくなかったら、帰るよ。帰ればいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、帰ってもまた三階建ての家を建てるのかい？
やすし: そうだよ、そうだよ。俺は三階建ての家を建てるのが命なんだよ。命をかければいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、命をかけても無駄だったらどうするのかい？
やすし: 命をかけても無駄だったら、笑うよ。笑えばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、笑っても誰も笑わなかったらどうするのかい？
やすし: 笑っても誰も笑わなかったら、泣くよ。泣けばいいんだよ。
きよし: そうか、それならまだわかるけど、それじゃあ、泣いても誰も慰めて
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