5-2
竜子「やめ。取引停止。やめや。誰の土地と家と思てるんや。
私の土地。所有権は、私や。出て行ってくれ。あんたに言われる筋合いはない。
やめ。やめや。出て行け。取りやめ。全部持って行け。二度来るな。
早く、出て行け。こんないらん。嘘ばかり言いやがって。持って行け。
紙くず。ここは、私の土地で、私の所有権や。あんたに言われる筋合いは、これっぽっちもない。
早く出て行け。塩巻き。全部持って出て行け。じゃべるな。出て行け。警察よび」
妙子、巻尺メジャー取り出して伸ばす。
破れ飛び散った契約書や図面を集めて、お膳の上に、
束ねて置く。
妙子、清に話かける。
妙子「火災保険は、どのタイプにされますか?」
竜子「保険はいらん。何が火災保険や。火事もなってないのに。火事は出しません」
妙子、破れ裂かれた図面を、繋ぎ合わせ、巻尺メジャーで指し示す。
妙子「こちらは、二間から八畳一間になります」